(稽留流産から自然流産を経験されつつある方々へ、準備や気持ちの整理に参考になれば嬉しいです。)
前回の記事、
『【体験談】稽留流産から自然排出へ (1)』
の続きの投稿になります。
大量の出血が続き、ナプキンを頻繁に替えていたものですから、ナプキンがどんどん無くなっていきました。
トイレに胎児を流すのだけは避けたかったので、トイレには座りませんでした。
幸い、日曜日でも夜20時まで空いているスーパーが近所にあり、主人に頼んで夜用ナプキンをいくか買ってきてもらうことにしました。
19時15分、トイレに立ったときでした。塊が排出されたのがわかりました。
「これが胎児だったらどうしよう」
おそるおそる見ると、
片手のひらに収まるくらいの赤い血の塊でした。
胎児なのかよくわかりませんでした。
数分後、また同じような量の塊の排出がありました。
辛かったです。まだ続くのかと思うと。
それにずっと立っていたので、少し立ちくらみもしてきました。

とにかく休みたくて、立ったままトイレの洗面台に頭をうずめました。
「自分が直面しているこの状況って一体何なんだろう。」
一息つけたところで、我に返りました。
「手術でお別れしたかったのに、
そうならなかったって、どういうことだろう。
今自分がおかれている状況の必要性って何だろう。」
そしたら急に、忘れていた産婦人科医の先生の一言が蘇ってきたんです。
「体にとって、自然排出が一番いい」
胎児が直接お別れを言いに来てくれたのと、
私の体を気遣ってくれて自然に降りてきてくれたんだとも感じて、
ありがたく思えました。
先生によると、
自然排出と手術による摘出とでは、
体の回復に違いがあるそうです。
苦痛を和らげてもらっているようでした。
3回目の排出があり、
血に混じって乳白色の組織が見てとれ、
明らかに前の2回目のものとは異なる内容のものでした。やっと終わったと思いました。
「ありがとね、バイバイ。」という気持ちでいっぱいでした。
その後も腹痛は続きましたが、体も気持ちも楽になり、出血量は明らかに減りました。
日本では自然流産の内容物を、検査のために受け付けてくる産院があるようですね。
フランスもそんなシステムだったらいいのにって思いました。
自分では処分できなかったので、きれいな袋に何層かに入れて、主人が手伝ってくれました。
2人目の妊娠を報告していた家族や友人に、流産になったことを報告しました。
「辛かったね、大変だったね」
ってみんな言ってくれるんですが、
私は不思議とそんな気持ちではないんです。
流産がわかった時、子どもが生まれてくる事って奇跡なんだって思いました。その時は辛い気持ちもありました。
土曜日、2人目の妊娠を伝えていた長男に、状況を説明する気持ちの整理がつきました。6歳の息子には「赤ちゃんは、別の遠くにあるお家に帰っちゃうよ」とだけ伝えました。
日曜日、私が腹痛で苦しんでいるとき、胎動が激しくてママのお腹痛かったんだよと以前話し聞かせていた長男から、
「今ママのお腹を蹴ってるの僕じゃないよ」
と慰められて息子の心の温かさを感じました。
なにより、金曜日からずっと気遣ってくれている主人の存在が一番ありがたかったです。主人も私と一緒に不安を感じてくれていたお陰で、私の不安は半減しました。
今回授かった胎児にはありがとうの気持ちでいっぱいで、いわゆる天国なんてところがあれば、いつか会えるような気持ちでいます。
『ママ、さよなら。ありがとう
天使になった赤ちゃんからのメッセージ』
赤ちゃんには使命があり、
それがたとえ妊娠中の短い時間であっても、
赤ちゃんが自らが選んだ時間なのだそうです。
詳しくは下のページにまとめました。

本気で向き合い、満たされた自分になると決めた人に
流産当時、色々な方から温かい言葉や励ましの言葉を頂きました。
一日も早く前を向いて進めるように、
一生懸命考えて、選んでくれた言葉
ということは頭ではわかっていましたが、
流産の直後は何も受け入れられる状態になく、
言葉をかけられる度に
とにかく悲しく辛かったことを覚えています。
それまで特に大きな病気もせず、ずっと健康で過ごしてきて、
流産は自分とは無縁だとうぬぼれていた部分がありました。
流産がこんなにも辛いことだったことを、その時初めて身に染みて知りました。
また、妊娠不安定期に、
「自分がどう思われるか」
といういつもの悪い癖が出て、
人からの頼みごとを断り切れずに体力仕事を引き受けてしまい、
流産したのはそれが原因だったんじゃないかとも思いました。
夫や家族、知り合いに話せば、
励ましの言葉が返ってくると思うと
ささいなことも誰にも話すことができず、
医師に話すのも違うような気がして、
本を読んだり、体を休めたりしながら、
時間が癒してくれるのを待ちました。
「気兼ねせずに話せる相手がすぐそばにいたらな」
と感じていたことを覚えています。
話す相手を選んでしまう、
ひとりでどうにかしようとしてしまう、
コツコツタイプの経営者、事業主、個人の方に
初回30分お試しセッションをおこなっています。
あいづちを打つだけの時間になるかもしれませんが、
アドバイスはいたしませんので、
考えていること、思っていることを解放する気持ちで
あなたがあなたを癒す過程のひとつとして
ぜひお越しください。
7年の不妊の間も流産後も、
急に不安になることもあれば
きっと大丈夫って思えることもありました。
そうやって時間を積み重ねていきました。
全部は最善にできているはずだから、
「私にとって無理になることはしない」
とだけ決めていました。
勇気を出したいあなたにとって少しでもお役に立ちますように。
コメント
コメント一覧 (4件)
こんにちは。
私も稽留流産でした。手術が不安だったため自然排出を選んだ者です。診断から4週後に出てきてくれました。
3週経っても何もなく、急に不安になり手術を選び直しましたが、手術の2日前から出血が始まり、改めて自然に待つことにしました。
とても不安でしたが、ブログを拝見させていただいたお陰で、こんな感じとイメージトレーニングができ、私は大人用オムツを使用し腹痛以外は穏やかに落ち着いて排出を迎えることができました。私は絶対に出てきてくれた赤ちゃんを自分の目で確認したい思いがありました。
こちらのブログに出会えなければ、冷静な対応もできなかっただろうし、きっと赤ちゃんにも会えなかったです。また漠然とした不安の中で生活することになっていたと思います。
本当に、とても感謝しています。
ありがとうございました。
K M さま
こんにちは。
手術を迷われていたところに、赤ちゃんが自然に出てきてくれたんですね。
赤ちゃんもきっとK Mさんに受け止めてほしかったのだろうと思います。
不安を抱えられながらも、勇気や温かい気持ちをもって向き合われたことを感じました。
穏やかな気持ちで迎えてもらえて、赤ちゃんもきっと安心だったと思います。
こちらこそご経験を共有くださって感謝します。ありがとうございました
うちの奥様も今同じ状況で、稽留流産の手術が10日後ですが、5日前から出血が始まり、量も多くなっています。自然排出を考えていた矢先にこちらの体験談を見つけ、奥様に読み聞かせたところ、分かりみが半端ないと涙ながらに感想を述べていました。しっかりと奥様をサポートしたいと思います。
旦那様のサポートに奥様もとても心強く感じていらっしゃることだとおもいます。お二人ともお体を大切にされてくださいね。メッセージくださり、嬉しかったです。ありがとうございました。