子どもの頃に性被害に遭った話

ノート 白い花

性犯罪や性教育について
コーチ仲間のひでみさんが
インスタグラムに投稿されていて、

その投稿以外にも、
ひでみさん過去の体験をもとに想いを綴った
ブログ記事があることも知りました。

カナダでライフコーチ・英語コーチ ひでみさんの体験談が綴られたブログ

ブログに書いてくださっているように、
体験を公表にするのに、
勇気が要ったと思います。

私の場合、
私が遭った体験を公にする必要性を
感じる機会が今までに無く、

というのも、
友人から似たような話を聞くことがなかったし、

私が体験したことを友人に話せば
友人たちに不快な思いをさせる
ような気がしていたから、

必要のない限り
特に誰にも話してきませんでした。

似たような思いをしたのは
私だけじゃなかったことを
ひでみさんの投稿で知り、
すごく勇気をもらったことで、
それまでの考えが変わりました 。

色々なことを
SNSやブログで共有してくれて
新しい気付きをくれたひでみさんには
すごく感謝しています。

目次

小学校低学年の私の身に起きたこと

加害者は、近所に住む、
10歳ほど年上の学生でした。
相手は当時学ランを着ていました。
年齢にしては周りの状況が読めない、
少し変わった言動で知られる
浮いた存在の人でした。

当時、私は小学校低学年。
自宅近所には、私が通った幼稚園があり、
同級生の女の子と一緒に
幼稚園の遊具で遊んでいました。

同級生の女の子は以前、
その加害者が住んでいる団地と
同じ団地に住んでいたことがありました。
小学校に通う生徒で、
同じ方面に住んでいる生徒なら、
誰がどのへんに住んでいるのか
だいたい把握しているくらい、
小さい地域でした。

遊具で遊ぶ私たちに相手は、
友人に対しては「家に帰っていいよ」と言い、
私にだけ「ついてきて」と声をかけてきました。

去る友人を私は振り返りながら、
連れて行かれたのは
幼稚園の職員用トイレ。
1階にある、
大人の腰位置くらいの高さに窓がついたトイレでした
窓の鍵は開いていました。

窓からトイレに連れ込まれ
向こうは腰をかがみ、
私は立たされたまま
スカートから手を入れられて
下着の上から触られました。

この状況がおかしいことはわかりました。
ですが、
私の自宅から数件先の、
近所で有名な友達の名前を出され、
「もし私がこのことを誰かに話したら、
その子に告げ口して一緒に遊べなくするから」
と言われ、言葉に出来ない不快な感情を感じるものの、
どうすればいいかわからずにいました。

そこに運良く、幼稚園の職員が、
トイレに入ってきて
私のいるトイレのドアをノックしました。
その時、私は口元を押さえられ
じっとするよう、サインをされました。

なんであの時に素直に従ったのか、
自分の行動を今でも腹立たしく思います。

とにかく気持ち悪さを抱えたまま、
泣きながら帰りました。

自宅に帰るといつもの通りに母がいて、
異常を感じた母はその後、
幼稚園に行ってくれました。

加害者を私の自宅の近所で見かけると
「追い払っておいたから」、
と教えてくれたこともありました

約10年後にまた味わった不快感

それから約10年経ち、
自宅から離れた高校に公共機関で通うことになりました。

通学時、学ラン生の多い車両を見ると
気持ち悪さを感じる自分がいることに気付きました。

この不快な感情はどこから来るのか
気になっていましたが、
後になって思うと、
小学校の時に受けた不快感が、
服装をきっかけに
思い出されていたのだと思います。

私は高校2年生になり、
同じ高校に後輩として入学してきて、
同じ部活で出会うことになった人がいました。

加害者の妹でした。

部活で初めて対面したときは
ショックでした。
別の形でまた、
被害を受けた気持ちになりました。

後輩は、私が被害者だと知らずに
普通に接してきます。

昔、不快な体験に遭ったことを
彼女に話したところで何が変わる?

結局ここでも、
飲み込んでやり過ごすしかありませんでした。
話したところでどう思われるのか
怖かった気持ちも
正直ありました。

しばらくして、私は社会人になり、
医者をしている知り合いに、
何かの話題がきっかけで、
被害に遭った当時のことを話す機会ができました。

家族以外に話すのは、この時が初めてでした。

ひと通り聞いてもらった後で
その人が言うには、
同じ手口で被害にあっている女の子が何人もいただろうね、
ということでした。

例えば、
「帰っていいよ」と言われて
私を置いて素直に帰宅した友人も、
その行動から察するに、
同じ被害を受けていた可能性が高いと感じられるようでした。

環境をよく知っていて、
慣れた方法で一連の行動を取る加害者の様子から、
一定の条件が揃えば、
何度も同じ手口を働いていたのかもしれません。

被害体験の不快感をもう抱えなくていいと思う

何年も経った今でも時々、
被害に遭ったときのことが
記憶に蘇ることがあります。

大人になった今感じるのは、
主に怒りの感情です。

加害者に対する怒りと、
当時どう行動していいか
わからなくて動けなかった
自分に対する怒り。

時間の経過とともに
私たちは社会で学び、
知恵・経験をつけていきます。

時間が過ぎると共に、
当時のことを
次第に冷静に俯瞰できるようになり、

同じような被害に遭った仲間の存在を知って
新しく気付けたことがありました。

相手の存在が自分の記憶にあるのが
本当に嫌なのに、
切り離せないのは本当なのだろうか
ということです。

「あの人のせいで、
私は怒りを感じる」
と今まで思い込んでいて、
感情を選べていない自分に気が付きました。

こう何度も思い出す出来事が起こるということは、
もしかすると、
怒りの感情を抱える以外に
きっと他にできることがある
ということかもしれません。

それなら、
今までとパターンを変えてみようと思い、
今まで誰にも話すことのなかったことを
こうして投稿しています。

コーチングでは、
新しい視点に気付けた時、
行動に変化が起こるとされています。

多くの人の目に触れるかもしれない形を取ることで、
『記憶⇄特定の感情』という
今までのパターンに変化をつくる
きっかけになるかもしれないと思います。

私たちには、感情を選び、満たす力がある

加害者の行為は犯罪で、
精神的弱さを象徴しています。

自分以外の存在で、
自分より体力的・社会的に未熟と判断される存在を利用した、
自分を満たすためだけの行為だからです。

私は私の人生を大切にしたいので、
自分の都合しか考えられない人の存在は必要ありません。

精神的に成長した人には、
感情を他人のせいにせず、
自分で自分の感情を選び、
自分で、時には人の助けも借りながら、
満たしていく力もあります。

被害に遭った当時、
私には弱さしかありませんでした。
体力的弱さ、社会的弱さです。

でもこうして公表させてもらうことで、
相手の存在が常にリンクして切り離せない
と思い込んでいた不快な体験を、

勇気ある人々の行動のお陰で、
怒りの感情ではない別の感情を
今回初めて感じることができ、
加害者の存在が無い領域に
やっと切り離させてもらえた気がします。
犯罪行為を行った人間には
到底想像できないであろう領域です。

この投稿が誰かの勇気につながるなら、
何よりも嬉しいです。

最後に、
ひでみさんのブログには、
体験談だけでなく、
子どもに対する性犯罪に関する情報や
被害を防ぐための情報も綴られています。

・子供に対する性犯罪は身近な問題
・よく知る身近な人が加害者であることが多い
など、とても参考になります。
・女の子だけでなく、男の子も被害者に成り得る
という点を私からも強調しておきたいと思います。

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