豊かさが増す時間の使い方

パリ-ピアノ-フジコ.ヘミング

フジコ・ヘミングさんのパリでの
ピアノ・ソロコンサート🎹

開幕すると、
フジコ・ヘミングさんはすでに
ピアノの前に座っていらっしゃいました。

開幕の瞬間に感じたのは、まるで天使のよう。
光輝くキラキラした
白いレースのロングガウンを羽織られていました。

曲を弾き終えるたびに
優しく微笑んでくださいます。

緊張された様子はみじんもなく、
終始、目を閉じられたまま
ピアノが静かに奏でられます。

曲と曲の合間に、
遅れてきた来場者の方に
「どうぞお席におかけくださいね」
とステージから声をかけられていました。

15分ほどの休憩をはさみ、
第二部からは
柔らかい光沢のある
銀の縁取りされた
艶やかな和風の羽織物。

開幕と同時に喜びの声が
たくさん会場からあがりました。

ピアノの演奏だけでなく、
会場へのお声がけや衣装替えから、
フジコ・ヘミングさんから
おもてなしを受けている時間のように感じられました。

第二部の第一曲、
選曲を間違えられたんです。

でもすぐにそれに気が付かれて。
「間違えちゃったわ!」と
会場に声をかけてくださったときには
聴衆の心をますます虜にしてしまう
すごくチャーミングな方でした。

フジコ・ヘミングさんの御年は90歳。

途中、右手をさすられて、痛そうにされていたけど、
どの曲も細やかな運指を見事にこなされていました。

リサイタルの最後は
リストのラ・カンパネラ。
最も難しい曲の一つと言われている曲です。

繊細な高音の音色一つ一つが
優しく静かに響きます。

フジコさんの表情も変わったように感じ、
ステージのライティングも変わり、
きっと思い入れがおありだろうことが
伝わってきました。

フジコ・ヘミングさんを有名にしたのが、
この曲だったようですから、
きっとこれまでのピアニスト人生で
何度も何度も弾いてこられたことだと思います。

同じ空間にいさせてもらえて
目の前で演奏を聞かせてもらえて
感動でした。

もっともっと楽しく目標を叶えていくために
感じたことを受け入れたり、
感じることに身を任せることが、
鍵になります。

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