大好きな場所、空港。
ここはパリ・シャルルドゴール空港。
予約客の名前が書かれたボードを手に
スーツを着たタクシードライバーが
ずらっと並ぶそばにあるベンチに座り、
日本から到着のお客様がゲートから出てくるのを
メールのやり取りをしながら待っていたら、
「すみません」
と男性に斜め後ろから話しかけられました。
日本語が聞こえてきたような気がした驚きと、
あまり美しいとは言えないと自覚もある姿勢で
足を組んで座っていたのとで、
慌てて足を直し、姿勢を正しました。
振り返ると、
手には書類の入ったクリアファイルとガイドブックを持つ、
やや不安げな雰囲気の20代後半の男女でした。
飛行機の到着からスーツケースの引き取りに
予想以上に時間がかかり、
予約していたタクシーがキャンセルされてしまったとか。
パリ市内に行く方法を教えてほしい
ということでした。
色々ある選択肢の中で、
どの方法だと安心して目的地にいってもらえるか、
これなら簡単に行けそうだと思ってもらえるように、
路線図を見ながらざっくり説明させてもらいながらも
「もしや?」と感じて、
振り返ると、お二人ともそれぞれミドルサイズのスーツケース。
尋ねると、
ハネムーンにパリ旅行にこられたのだそうです。
楽しいコミュニケーションをするには
観察力が身につくと、
短時間でも深いコミュニケーションが可能になります。
観察力を発揮する方法は
とてもシンプルで、
意識の矢印を、自分から相手に向けること
です。
人数、年齢、雰囲気、話す様子・内容…
まずはこういったところから
言葉に落とし込んだり、
感じてみる。
「どう思われるだろう」
「変なこと言わなかったかな」
というように、
意識の矢印が、相手から自分に向いていると、
自分のことを考える割合に対して、
相手のことを考える割合が少なくなり、
観察力を発揮することが難しくなります。
新婚のお二人とは
空港インフォメーションスタッフのところまで一緒に行き、
時間・場所・予算にベストマッチの
シャトルバスで移動されることになりました。
ハネムーンにパリ旅行、
素敵で、温かい気持ちにさせられました。
これから先も、
楽しいことも思わぬ出来事も
ご夫婦で一緒に乗り越えられていくんだろうな。
この日は、空港スタッフの方からも
声をかけられました。
飛行機と飛行機の到着の合間の、
つかの間の落ち着いた時間だったみたいです。
自分のマインドやあり方が変わると、
周りの現実をも変える力があります。
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